お知らせ

2018.10.19
国家戦略特区から生まれた民泊

「国家戦略特区」とは、第二次安部政権が進める新しい経済特別区域構想のことで、地域を限定した大胆な規制緩和や税制面の優遇で民間投資を引き出し、“世界で一番ビジネスがしやすい環境”を創出するのが狙いで、新規産業の創出や外資系企業の誘致を促進し、日本経済の成長を牽引する国際拠点作りを目的としています。
現在、特区指定されているのは、ここ北九州市、福岡市、東京都、神奈川県、千葉市、成田市、仙台市、仙北市、新潟市、大阪府、養父市、京都府、広島県、愛知県、沖縄県です。
上記、国際戦略特区内でかつ各自治体が民泊条例を制定している場合は、都道府県知事、市長等からの特定認定「外国人滞在施設経営事業の認定」を受けることで、旅館業法上の営業許可がなくても民泊を実施することができます。この民泊のことを「特区民泊」といいます。
 この特区民泊は旅館業法上の営業許可に対する規制緩和の一環で、旅館営業許可を取得できない空き家の受け皿としてできた制度で、特区民泊は宿泊契約ではなく、賃貸借契約になります。
 なお、2018年6月に住宅宿泊事業法が施行されたことにより、住宅宿泊事業の届出を行うことにより、民泊を行うことも可能となりました。住宅宿泊事業の届出は旅館業の許可とは異なり、「人を宿泊させる日数が180日を超えない」ことが必要です。
 国家戦略特区内で民泊を始める場合には、それぞれのメリット・デメリットを調査したうえで、民泊経営を開始することが重要となります。
2018.08.28
代表取締役の選定方法を変更した場合の代表権の帰趨
本日は、代表取締役の選定方法の変更を行った場合の代表権の帰趨についてお話して参ります。

例えば、代表取締役の選定方法を「取締役の互選により定める」としていた定款を、「株主総会決議により定める」と変更した場合、今までの代表取締役の地位はどうなるのでしょうか。

現在の登記実務上、今までの代表取締役が定款変更後の選定方法で再任されず、他の取締役を代表取締役に定めた場合には、新たな代表取締役が就任されるのと引き換えに、今までの代表取締役が退任するものとして取り扱われています。

これは、選定方法を変更する株主総会の決議があった以上、特段の事情がない限り、今までの代表取締役が退任し、変更後の選定方法により代表取締役の選定関係を規律するのが会社の合理的意思に沿うものと推測されることから、上記の取り扱いとなっています(商業登記ハンドブック第3版P389参照)。

ただし、上記の取り扱いは、会社の合理的意思の推測や、確認的決議というあいまいな概念を利用するあやうさを伴うものであるため、会社としては、代表取締役の選定方法を変更する場合には、従来の代表取締役については辞任手続を行った上、変更後の選定方法により全ての代表取締役を選定する等、法律関係を明確にすることがより望ましいとされています。

商業登記に関するご相談に関しては、ひらた司法書士事務所へお尋ねください。
2018.07.25
民法改正~不動産賃貸業から見た改正ポイント~
平成29年5月26日、民法大改正のニュースが大きく報道されました。
この日、民法の中の債権に関する大部分の改正が成立しました。
そして、改正民法は今から約2年後の2020年4月1日から施行されます。 
この改正は、売買契約、賃貸借契約、保証契約等、多数の契約によって成り立っている不動産業に、大きな影響を及ぼします。

今回の民法改正において、不動産賃貸業では大きく3つの分野に変更がなされました。「保証」「賃貸借」「その他」に分けられます。
今回は、このうち「保証」部分の一部を説明してまいります。
この分野の改正が、不動産賃貸業において最重要ポイントとなります。

~個人保証での極度額設定が義務化~
平成16年、お金を借りる契約から生じる債務(=貸金債務)の個人保証人を保護するため、一定の範囲で生じる不特定の貸金債務を個人が保証する場合は、保証契約が書面等でされなければならず、かつ、保証人が負担する最大限度額(=極度額)を契約で定めなければ保証は無効、というルールが設けられました。

今回の改正では、上記の考えを賃貸借契約の個人保証人にも適用することになりました。すなわち、「一定の範囲で生じる不特定の債務の個人保証(=個人根保証)」に対する保護を、貸金債務の保証に限ることなく、個人根保証一般について拡大しました。
賃貸借契約の個人保証人も、賃貸人と賃借人の賃貸借契約という一定の範囲から生じる債務で、将来の家賃等という不特定の債務を個人で保証するため、個人根保証人に該当します。

そこで、改正民法下では、賃貸借契約の保証人に個人がなろうとする場合は、極度額を書面等で定めなければ保証契約は無効です。※書面「等」とは、書面の他、電磁的記録(パソコンのハードディスクやCDなどの記録)を指します。
 つまり、2020年4月1日以後に締結する賃貸借契約で、個人の方を保証人にする場合には、保証の極度額(限度額)を定めた契約を保証人と締結しなければ、万が一、賃借人が賃料を滞納した場合であっても、保証人に対して請求することができなくなります。せっかく保証人をつけて安心をしていても、請求できなければ意味がありません。
 
2020年4月1日以後の契約については、この点を意識して、契約を締結することが必要です。
2018.07.12
合同会社の設立
合同会社は、平成18年5月に施行された会社法により誕生した、新しい種類の会社形態です。
株式会社設立に比べ、設立費用が大幅に安く抑えることができるのが大きな特徴で、近年は新たに設立される合同会社の数が増大傾向にあります。

今回は合同会社の特徴と設立手続きの流れについてお話してまいります。

<合同会社の特徴>
◎設立費用が大幅に安い
 →株式会社を設立するには、実費として登録免許税が15万円、定款認証費用が約5万円(電子認証による場合)の計約20万円がかかり、専門家に依頼した場合プラス報酬額が加算されます。
  これに対して、合同会社を設立する場合には、実費として登録免許税が最低6万円(資本金の額により変わります)であり、定款認証費用は不要である為、株式会社と比べて大幅に安く設立することができます。
  合同会社から株式会社へ組織変更することも可能となっているため、当初は合同会社を設立し、事業が軌道に乗ってきたら株式会社へ組織変更する、という選択肢も可能です。

◎出資者が有限責任
 →出資者は、出資した額の限度でのみ会社債務の責任を負います。すなわち、300万円を出資したのであれば、300万円の債務しか責任を負いません。
  株式会社の株主も有限責任である為、その点は合同会社と同様ですが、株式会社よりも合同会社の方が運営における自由度が高いため、出資者が有限責任であることは合同会社の大きな特徴といえます。

◎経営の自由度が高い
 →株式会社では議決権、利益の配分等については株主の株式割合に従って定められることになります。
  これに対して、合同会社では会社内部の規律が会社法によって定められているのではなく、その会社の実情に合わせて決定することができます。経営に関する意思決定方法等を自由に定めることができるのです。

<合同会社の設立手続きの流れ>
①会社の重要事項の決定
→商号、会社の事業目的、社員、資本金の額、決算期等、合同会社設立に必要な事項を決定します。
②商号の調査
→現在は、類似商号の規制が緩和されたため、同一商号で同一所在場所でない限り、会社の商号は自由に決定することができます。但し、他の会社と誤認される恐れのある商号を選択すると、設立後、商号使用差止め請求や損害賠償請求をされる可能性がある為、ご希望の商号と類似するものが既に登記されていないかどうか等を調査する必要があります。
※合同会社の会社実印は、この商号調査を終えてから作成されてください。
③金融機関での出資金の払込
→代表者の個人名義の通帳に出資金の払込を行います。
 合同会社の設立登記申請の際には、払込があったことを証する書面として通帳の写しを提出します。
④設立登記申請書類への押印
⑤登記申請

合同会社設立に関するご相談は、ひらた司法書士事務所へお訪ねください。
2018.07.10
相続放棄ができる期間について
本日は、相続放棄ができる期間についてお話して参ります。

相続放棄は、「自己のために相続が発生したことを知ったときから3ヶ月以内」(=以下、熟慮期間という)に行わなければなりません。
ここで注意しなければならないのは、「自己のために相続が発生したことを知ったとき」≠「相続が発生したとき(=亡くなった時)」であることです。
相続が発生してから3ヶ月が経過しても、自己のために相続が発生したことを知ったときから3ヶ月以内であれば相続放棄をすることができることとなります。

もっとも、特別な事情がある場合には、熟慮期間の延長を行うことによって、自己のために相続が発生したことを知ったときから3ヶ月を経過した後であっても、相続放棄を行うことができます。

<熟慮期間の申立て権者>
利害関係人、検察官
→利害関係人には、相続人の他、被相続人の債権者、相続人の債権者、受遺者、次順位の相続人等が含まれます。
 相続人は、自分自身の相続放棄の熟慮期間の伸長の申立てだけでなく、他の相続人の熟慮期間の伸長申立ても行うことができます。

<熟慮期間の延長の可否>
熟慮期間の延長の申立てに対して、家庭裁判所は、相続財産の構成の複雑さ、所在場所、相続人の人数、遠隔地の居住等を考慮してその当否と延長期間を判断します。

熟慮期間の延長は、各相続人について別個に認められるものであり、相続人のうちの一人が熟慮期間の伸長が認められたとしても、その他の相続人の熟慮期間には影響はありません。

相続放棄、熟慮期間伸長等に関してお尋ね事がございましたら、ひらた司法書士事務所へお尋ねください。

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